5. ダイヤモンド セッティング Diamond setting


ダイヤモンドのその名は、ギリシア語の

” Adamas (アダマス)” 

「征服できない、なによりも強い」が

由来と云われています。



石言葉は「純潔、永遠の絆、不屈、純愛」



  ダイヤモンドの4C4C of Diamond




Carat(カラット)はダイヤモンドのサイズを表すのに用いられますが、重量を表す単位です。その昔、天秤で宝石の重さを表すのに用いられた豆(イナゴマメ)の重さに由来し、1Carat(カラット:単位記号=ct)=0.2g(国際基準)としています。


0.1ct 0.15ct 0.2ct 0.25ct 0.3ct 0.35ct 0.4ct 0.5ct 1.0ct
約3.0mm 約3.4mm 約3.8mm 約4.2mm 約4.4mm 約4.6mm 約4.8mm 約5.1mm 約6.5mm


Color(カラー)とは、ダイヤモンドの色味を評価します。無色のDカラーから黄色味の強いZカラーまで23段階の評価があります。

また、現代においては、色の付いたイエローダイヤやブラックダイヤモンドなどはファンシーダイヤと呼ばれて、石の個性としての価値が認められています。


D 〜 F G 〜 J K 〜 M N 〜 R S 〜 Z
無色 ほぼ無色 わずかな黄色 非常に薄い黄色 薄い黄色



Clarity(クラリティ)とは、明澄度(めいちょうど)を表す基準で、インクルージョン(内包物)やプレミッシュ(疵)の大きさや数、性質、レリーフ、位置により石の外観に与える影響を考慮して判定されます。ダイヤモンドは、高温高圧環境下による自然現象によって造られた炭素結晶の天然石であり、その生成の過程において様々な内包物が混入しています。また、それらが表面にまで達して疵(ブレミッシュ)として現れることもあります。これらが多く含まれていると、入射した光を遮り、 ダイヤモンド特有の反射による美しい輝きを出すことが難しくなってきます。10倍率の拡大鏡により調べ、内包物の大きさや位置、疵などを11段階に分類します。 (GIAクラリティスケール)


FL

IF

VVS1,VVS2

VS1,VS2 SI1,SI2 I1,I2,I3
Flawless Intemary
Flawless
Very Very
Slightly Included
VerySlightly Included Slightly Included Included
10倍の拡大で内外共に不純物無し 10倍の拡大で内部には不純物無し。外部にわずかに見受けられる。 10倍の拡大で発見が困難な微小な内包不純物 10倍の拡大で発見がやや困難な内包不純物 10倍の拡大で内包不純物の発見が容易(肉眼では困難) 内包不純物の発見が肉眼でも容易



Cut(カット)は、4Cの中で、唯一、人間の技術による評価であり、人の手が加わることにより、 そのダイヤモンドの輝きを作り出す技術の評価です。

1.プロポーション
 (入射した光を捉え、反射光として導き出す理想的な形状)

2.ポリッシュ
 (カットされた数多くのそれぞれの面に対しての表面の研磨状態)

3.シンメトリー
 (カットとポリッシュされた各面の正確な対称性)

上記、3つを合わせた総合評価として、5段階の評価があります。


  • Excellent
  • Very Good
  • Good
  • Fair
  • Poor
  • 最上級品
    光学的に理想
  • 理想的
  • 良好
  • やや劣る
  • 劣る

3EX(トリプルエクセレント)

Proportion(プロポーション)とPolish(ポリッシュ)とSymmetry(シンメトリー)、これら3つの条件が揃ったとき、職人によるカッティング技術の最高傑作である3EX (トリプルエクセレント)という名で呼びます。そして、このトリプルエクセレントは次の3つの評価により判断されます。


  Brilliance(ブリリアンス)


ダイヤモンドに入射した光が、全反射することによって生まれる強い純白な輝きのことです。ダイヤモンドの象徴的な光であり、最も基本的な輝きの光の要素です。


  Scintillation(シンチレーション)


ダイヤモンドの表面部で反射し輝く光による効果です。内部からの反射光と混ざり合って複雑に千変万化する光が生まれます。時には内部からの反射光と加算されてより強い光となったり、またある時には、内部の光と干渉しあって逆に影のような効果を生み出したり、二つの光の要素は、千変万化の変化をもたらします。


  Dispersion(ディスパージョン)


ダイヤモンドの屈折によるプリズム効果により生まれる七色(スペクトラムカラー)のことです。ダイヤモンドへの光の入射角が浅いほど大きく生じます。 ブリリアンス.シンチレーションの光と共に混じり合うことにより、ダイヤモンドの特有の複雑で繊細な輝きが生まれます。



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物理的にはダイヤモンドは確かにこれらの評価基準により、その価値を判断されますが、最も大切なことは、自分が気に入った縁ある石との出会いです。自分が惹かれた石は、その特徴(傷や輝きの不均等)さえも個性として気に入るものです。貴方と石との出会いを大切にされて下さい。

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 H&AHeart & Arrows Proportions


ダイヤモンドの中で、パーフェクトな対称性による正確な光の反射をもつものは、H&A(ハート・アンド・アロー)という現象が現れます。{3EX(トリプルエクセレント)のものに比較的多くみられる傾向がありますが、3EX以外のものでもH&Aが見られるものも存在します。また、3EXでもH&Aが現れないものもあります。}



ジェムスコープで見ると、表側からは、綺麗で正確な8つのアロー(矢模様)が8本、放射線状に見え、裏側からは、ハートの形が8つ見ることができます。(ただし、これらはダイヤモンドがルース(裸石)の状態でないと見ることはできませんので御了承下さい。)

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*H&A (ハート&アロー)は、GIA(米国宝石学会)による表記となります。

*H&C (ハート&キューピット)は、 CGL(中央宝石研究所)による表記となります。

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 ダイヤモンド鑑定書GradingReport


ダイヤモンドを指輪にセッティングされましたお客様には、グレーディング・レポート(鑑定書)をお付けします。










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H&Cのダイヤモンドには、鑑定書にサブレポート

(H&Cの写真付)が付きます。

 

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