7. 素盞鳴尊Susanonomikoto

 

 

素戔嗚尊(スサノオノミコト)は、「古事記」、「日本書紀」、「出雲国風土記」それぞれに記述があり、出雲神話の多くの物語に登場します。有名な天照大神(アマテラスオオミカミ)の「天の岩戸隠れ」も、「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)退治」も素戔嗚尊によるものです。


 伊邪那岐(イザナギ)黄泉(よみ)の国から逃げ帰ってきて、その黄泉の国の汚れを洗い流すため筑紫の海で禊はらいを行い、その折にたくさんの神が生まれますが、最後に左の目を洗うと天照大神が、右の目を洗うと月読命(ツクヨミ)が、そして鼻を洗うと素戔嗚尊が生まれました。

伊邪那岐は、天照大神には天上(高天原)を、月読命には夜の世界を、素戔嗚尊には海原を治めるように命じます。しかし、スサノオは命じられた海原を治める務めを果たさず、母であるイザナミの会いに黄泉の国へ行きたいと泣き訴えるに、伊邪那岐も根負けしてこれを許します。


 しかし、黄泉の国へ旅立つ前に、姉の天照大神に挨拶に訪れた高天原で、田の畦を壊したり、馬を放って田を荒らしたり、機殿で神衣を織っているところに、馬の皮を剥いで屋根に穴を開けて投げ入れたりと、傍若無人な振る舞いを繰り返し、ついに天照大神は怒りのあまり天の岩屋戸に閉じこもり、世界は暗闇につつまれてしまいます(天の岩戸隠れ)。

結果、天上(高天原)を追放された素戔嗚尊は、出雲の国(現在の島根県)の斐の河の辺に降り立ち、八岐大蛇を倒して、櫛稲田姫を妻に娶り夫婦となり、そしてその子として大国主之命が生まれます。

 

大国主之命の父母君である素戔嗚尊櫛稲田姫娘を祭神とするのが、八重垣神社です。

 

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